『文化人・芸能人の多才な美術展』出品者の声

第15回『文化人・芸能人の多才な美術展』の開催に向け、ネルソン・マンデラ財団、ネルソン・マンデラ・メモリー・センターの最高責任者セロ・ハタング氏からコメントをいただきました。

セロ・ハタング氏(MR SELLO HATANG)によるコメント

©Henry Grossman

ネルソン・マンデラ財団と特定非営利活動法人 日本国際文化遺産協会(JAICH)とのパートナーシップは特別なものです。ネルソン・マンデラ財団は、1999年、ネルソン・マンデラ氏が継続して取り組んでいる、人権及び社会正義の推進のための活動について、マンデラ氏を支援するために同氏自身により設立されました。そのネルソン・マンデラ財団が、日本の団体とこのような共同プロジェクトを実施するまでに、14年の歳月を要しました。そして、マンデラ氏の活動に関わる多彩な記録を日本の方々に見ていただくまでに、14年の歳月を要したことにもなります。今回、この展示が実現したのは、大変喜ばしいことです。また、日本国際文化遺産協会という優れた団体と共同で、こうした展示を行えることを誇りに思います。わたしたちは、このプロジェクトをきっかけとして、日本との関係を築いていくことを期待しています。


南アフリカと日本は、もちろん確固とした交流の歴史を持っています。1995年、マンデラ氏が日本を訪問したとき、同氏は、「わたしたち南アフリカの国民は、アパルトヘイトを根絶するための闘いにおいて日本から受けた支援を、感謝の想いとともに記憶している」と述べました。さらに、この訪日の際、マンデラ氏は、日本について次のように語りました。「熱い想いをもって平和を享受してきた国、過去の過ちを潔く認めた国、冷静さと不屈の精神で恐ろしい自然災害に耐え、倫理観に裏打ちされた驚くほどの労働への意欲と革新を示した国。新しい、より良い世界を築くための中核となる国である」と。


わたしたちは、日本国際文化遺産協会の「第15回 文化人・芸能人の多才な美術展」が成功裡に開催されることを祈念しています。この美術展は、来場者の心を動かし、創造的な物語を生み出す、大きな可能性を持っています。わたしたちは、この美術展が人々の想いの交流を可能にするものであると強く信じています。ネルソン・マンデラ氏は、1995年の訪日の際、また次のようにも語りました。「わずかな機会が、人々の想いの交流と同じように、国と国との親しさを表す。敬意を表するのに値する国が互いに調和することは、人道に対する相互の貢献に対する認識よりも、より良いものであることを反映する機会は、さらに少ない」と。それこそ、まさに、この「文化人・芸能人の多才な美術展」が象徴しているものなのです。


Sello Hatang
Chief Executive


セロ・ハタング プロフィール

セロ・ハタングはネルソン・マンデラ財団、ネルソン・マンデラ・メモリー・センターの最高責任者である。以前同氏は南アフリカ人権委員会の情報コミュニケーション部のトップとスポークスマンを勤めていた。1994年以降のナショナル・アーカイブスの改変に参加し、同時に真実和解委員会へ記録等資料を提供サポートし、ヴィットヴァータースランド大学の南アフリカ歴史アーカイブスの元理事長でもある。現在でも南アフリカ歴史アーカイブスとオープン・デモクラシー・アドバイス・センターの理事会のメンバーも勤める。南アフリカ憲法向上協議会の創立メンバーでもあり、現在同義会のアドバイザリーも勤める。マンデラ氏の本「私との対話」の編集委員会のメンバーでもあり、語録「Nelson Mandela By Himself: The Authorised Quotations Book」の共同編集者でもある。