『文化人・芸能人の多才な美術展』出品者の声

■中邑真輔さん

新日本プロレス所属のプロレスラー中邑真輔さん。
中邑さんは、学生時代からレスリング部と美術部を掛け持ちされ、現在もその両方を続けておられます。
アートの分野においては、過去に表参道で中邑さんとロジャー・ミカサ氏による現代美術の個展を開かれたこともあり、その美術の才能にプロレスファンのみならず、多くの方から反響がありました。
今回、『文化人・芸能人の多才な美術展』では初参加となりますが、ご出品の作品は多くの方々との共同制作となり、芸術活動を通じた人との繋がりや関わり方など、中邑さんから貴重なご意見を伺っています。

Q1.『文化人・芸能人の多才な美術展』実行委員会
この度は、『文化人・芸能人の多才な美術展』にご出品いただき、誠にありがとうございます。
『文化人・芸能人の多才な美術展』は、芸術とは特別の人たちのものではなく、各々の個性や感性を活かして自由に表現することを大切にしたいと考え、ジャンルや形式にとらわれず、お陰様で今年13年目を迎えることが出来ました。同美術展には、毎年沢山の方々にご参加いただいておりますが、中邑さんがご出品されるにあたり、どのような印象を持たれましたか?

A1.中邑真輔さん
ジャンルや形式にとらわれないというのは、表現方法の一つという考え方と思っています。
人には様々な側面があり何を何で表現するか…
この美術展のコンセプトの自由な表現にとても共感をしました。
自分に都合良くアートは自己表現の自己満足と思っていますので、今回お声をかけて頂いてとても嬉しいです。


Q2.『文化人・芸能人の多才な美術展』実行委員会
今回、中邑真輔さんにご出品いただいた作品「みんなのパンチ」ですが、この作品は中邑さんの母校である小学校の生徒さん総勢80名で制作されたそうですね。
「みんなのパンチ」はどのようなことを表現しているのか、なぜ母校の子供たちと制作することになったのか経緯を教えてください。

A2.中邑真輔さん
母校というのは一番話しやすかった事と卒業生として何かやってほしいと頼まれていた事でお願いしてみました。
小さな子供達の絵は楽しくて素晴らしいですよ。ただ、大きくなるにつれて環境や教育で型にはまりやすい…それを自由にありのままにクリェイティブに子供達が各自の長所の原点となる表現力や、問題解決のための自由な発想力を伸ばすきっかけとなることを目的にこの活動しています。
何を表現しているのか…まさに、この既成概念に捉われることなく、子供達が力あふれる自由な発想で表現した姿が「みんなのパンチ」です。

Q3.『文化人・芸能人の多才な美術展』実行委員会
「みんなのパンチ」の制作にあたっては、幅約6メートル、高さ約2メートルと巨大な作品であることに加え、大勢で制作されたこともあり、完成までには様々なことがあったのだと思います。「みんなのパンチ」の制作に関するエピソードや秘話を教えてください。

A3.中邑真輔さん
最初、子供達は大きなおっさんの自分を前に、緊張していました。最初に自己紹介としてプロレスのビデオを見せたのが、逆効果だったのかもしれません(笑)。しかし、コミュニケーションを取りながら一緒に楽しむことで、子供達も自然と自由に楽しんで描くようになっていきましたよ。 子供達は、みんなで一つのものを創る完成させるという活動に、とても充実した表情を見せていましたね。


Q4.『文化人・芸能人の多才な美術展』実行委員会
今年の『文化人・芸能人の多才な美術展』は、東日本大震災救済応援特別チャリティー企画を趣旨としました。中邑さんには、同美術展の趣旨にもご賛同いただけたことと思いますが、何か被災地の方々に向けて応援のメッセージをお願い致します。

A4.中邑真輔さん
アート、プロレスと自分のしている活動が直接被災者の方々の何かになるとは思っていません。
只、自分はプロレスやアートから元気や勇気をもらって生きてきました。自分のしていることが少しでも何か感じてくれたり力になれば幸いです。
今、みんなは心を一つにする時です。自分を信じる事。あきらめなければ必ず立ち上がれます。


Q5.『文化人・芸能人の多才な美術展』実行委員会
最後に、ファンの方に向けて一言お願いします。

A5.中邑真輔さん
このような機会を得ることができ感謝しています。
自分の活動が見て頂いた方の心に少しでも残れば幸いです。
ありがとうございました。

中邑真輔プロフィール   新日本プロレス公式HP
1980年2月生まれ、京都府峰山町(現・京丹後市)出身。
青山学院大学経営学部卒業。
高校時代からアマレスを始め、大学時代はレスリング部主将を務める。アマレスにおいて数々の輝かしい成績を残す。
2002年3月に新日本プロレスに入門。デビューわずか1年4ヶ月でIWGPヘビー級王者のタイトルを奪取し、史上最年少王者となる。総合格闘技の舞台でも活躍し、ストロングスタイルの求道者として人気を集める。
学生時代はレスリング部と美術部を掛け持ちし、現在も岡本太郎氏に影響を受 けたペインティングの絵画展を開催している。
【タイトル】
IWGPヘビー級王座(第34代、第48代、第53代)
NWFヘビー級王座(第21代・獲得後、封印)
IWGP U-30無差別級王座(第2代・獲得後、封印宣言→新日本へ返上)
IWGPタッグ王座(パートナーは棚橋)